はじめに:「高級化粧品を使えば治る」と信じていた過去の自分へ

皆さん、スキンケアに月いくら使っていますか?
正直に言います。
私は過去に、超高価な化粧水を1ヶ月単位で変えては「効果がない」と絶望することを何度も繰り返していました。
プロアクティブのようなニキビ特化化粧品も何十回と試しました。
でも、効果があった試しは一度もない。
「高い化粧品を使えば肌が良くなる」
そう信じて、手当たり次第に試しては失敗を繰り返していたんです。
当時の私は、顔中にニキビがあって、毎日鏡を見るのが辛かった。
「もう何を使っても無駄なんじゃないか」
「結局スキンケアなんて意味ねーじゃん」
そう思うようになっていました。
あなたにも、こんな経験ありませんか?
「これは効く」と言われた化粧品を買ったのに、効果を感じない。
次から次へと新しい商品を試すけど、肌は良くならない。
気づいたらスキンケアにとんでもない金額を使っている。
まさしく私が同じ発想でした…
でも、薬剤師になって科学的根拠をもとに美容を見るようになってから、全てが変わったんです。
美容医療と同じくらい、日頃のスキンケアの有無はめっちゃ重要だと気づいた。
ただし、「高級化粧品」じゃなくて「科学的根拠のあるプチプラ」を選ぶという視点でね。
※プチプラとは?・・・価格安めのコスメ
今回は、元重症ニキビ・クレーター持ちの薬剤師である私が、
実践している科学的根拠に基づいたスキンケア戦略を全部お話しします。
スキンケアに数十万円溶かして気づいた「マーケティングの罠」

正直に言います。私はスキンケアに数十万溶かしています。
プロアクティブ、ビーグレン、オルビス、SK-II、NOV、ドクターシーラボ etc…有名ブランドはほとんど試しました。
でも、何一つ効果を感じなかった。
「高い=効く」っていう幻想に支配されていたんです。
多くの化粧品は「美容成分○○配合!」「モデル愛用!」と派手に宣伝するけど、その成分が本当に効くのか、濃度は十分か、科学的根拠はあるのかはほとんど書かれていない。
高級化粧品ほど豪華なパッケージや広告にお金をかけている。
つまり、私たち消費者は「中身」ではなく「イメージ」にお金を払わされていた。
これが「マーケティングの罠」です。
だから今は、マーケティングで値段を釣り上げた商品は一切触らないようにしています。
薬剤師になって変わった視点:科学的根拠で選ぶという基準

薬剤師になって「成分」「作用機序」「品質・安全性」といった科学的な視点で物事を見るようになると、
今まで「効く」と思っていた化粧品の多くが、
科学的根拠が薄い、あるいは濃度が不十分だということが見えてきました。
「高級美容液配合!」と謳っていても、角質の奥まで届く根拠は書いていない。
開発コストをかけず、
いかに安く製造し、マーケティングで値段を釣り上げるか。
これが化粧品業界の現状です。
逆に、プチプラでも科学的根拠がしっかりしている商品はたくさんあることに気づきました。
ここからは、私が実践している4つのスキンケア戦略を具体的にお話しします。
【戦略1】夏or春秋冬で使い分ける日焼け止めの選び方

まず最初にお伝えしたいのが、日焼け止めは一年中使うべきということです。
「え、夏以外も?」って思うかもしれませんが、肌の老化の約80%は紫外線による「光老化」だと言われています。
特に、UV-A波(いわゆるPAと書かれてるやつ)は、窓ガラスや雲も透過するため、室内や曇りの日でも肌にダメージを与えます。
UV-A波は真皮層まで到達し、コラーゲンやエラスチンを破壊して、シワやたるみの原因になります。
しかも、UV-A波は年間を通じてほぼ一定量が降り注いでいるんです。
つまり、冬でも日焼け止めは必須。
ただし、季節やシーンに応じて適切な強さ(SPF/PA)を使い分けることが重要です。
私の日焼け止め使い分け戦略
私は、春夏秋冬で以下のように日焼け止めを使い分けています。
春・秋・冬の日常使い

キスミーマミー UVマイルドジェルN(SPF33 / PA+++)
赤ちゃんが使うレベルに安全性テストを実施している商品です。
具体的には、アレルギーテストや食品由来成分の使用など、敏感肌の人にも使いやすい設計。
ニキビ・クレーター持ちの私たちにとって、肌はデリケートなものとして考えるべき。
なので安全性重視でこれを選んでいます。
春秋冬の日常使いには、このくらいの防御力で十分です。
価格も1本1000円以内ととてもリーズナブル。
夏の炎天下・長時間外出

アネッサ パーフェクトUV スキンケアミルク(SPF50+ / PA++++)
夏になると、私はケミカル(紫外線吸収剤)ではなくミネラル系(紫外線散乱剤)を選ぶようにしています。
理由は、ケミカル系はUVを熱エネルギーに変換する作用があるため、
その熱によって肌にダメージが行く可能性があるからです。
アネッサのこの商品は、ミネラル系でありながら、汗を書いても自動修復機能があるという優れもの。
しかも、コメドジェニックテスト済み(ニキビができにくいことが確認されている)で、アレルギーテスト済み。
機能面では群を抜いています。(個人的感想)
価格は1本3000円くらいするので全然可愛くないですけど笑
(紫外線で老化が進み、結局美容医療で金がかかると考えれば1本3000円は安いと考えて笑)
【戦略2】敏感肌・ニキビ肌のクレンジング剤は植物系一択!
次に重要なのが、クレンジング剤の選び方です。
え、クレンジングって女子が使うものでは?と思ったそこのあなた!
「黙らっしゃい!」
日焼け止めクリームをつけてるならクレンジングは必須。
日焼け止めをつけてなかったとしもてクレンジングはしてください。
なぜなら洗顔だけでは皮脂汚れを完全に取り除くことはできないから。
私が学んだこと:植物系オイル一択です

正直に言います。
私が科学的根拠を突きつめて考え抜いた結論は、植物系オイル(ホホバオイル等)を使うべきということです。
理由はシンプルで、ニキビ・クレーター肌は普通の人より圧倒的にデリケートだから。
市販のオイルクレンジング剤の多くには、「ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)」みたいな刺激の強い界面活性剤が入ってるんですよ。
これが肌のバリア機能をぶっ壊す。
(専門用語で言うと、角層細胞間脂質の構造を乱して、経表皮水分蒸散量を上昇させる…まあ、要するに肌が壊れるってことです)
まあ植物系オイルって洗浄力弱いのが弱点ではあるのですが、メンズは厚化粧をしないので
そこそこの性能×肌に優しいの組み合わせがベストです!
で、コスパ的におすすめなのは先日購入したホホバオイルです。
先程届いたばかりなので1ヶ月くらい使ってレビューまた書きますね。
値段は300mlで2800円くらい。
さすがにこの量は2ヶ月位もつはずなので、それを考えたらそこまで高価でもないでしょう。
【戦略3】洗顔・化粧水・乳液は科学的根拠で選ぶプチプラ3点セット
スキンケアの核となる洗顔・化粧水・乳液。ここでもプチプラで科学的根拠がしっかりしている商品を選びます。
洗顔料:オルビス クリアフル ウォッシュ

私が選んだのはオルビス クリアフル ウォッシュ。
選んだ理由は、アミノ酸系洗浄成分(弱酸性)で肌のバリア機能を守りながら洗浄できるから。
さらにノンコメドジェニックテスト済み(ニキビができにくい)&アレルギーテスト済みで、
ポーラ×オルビスの品質管理体制も薬剤師目線で信頼できる。
値段は約1400円くらい。
化粧水:オルビス ショットプラス ナノ NC ローション

ナノNCデリバーカプセル(毛穴の1/1000サイズ)という独自技術で、
ナイアシンアミドやビタミンC誘導体を角層深くまで浸透させる化粧水です。
(ナノカプセルの技術は科学的にも立証されてます)
ポーラ化成工業90年の研究知見を結集し、プチプラでありながら高品質。
オイルフリー、無香料、無着色、弱酸性で肌に優しい設計です。
値段は1本1000円ちょっとくらいで、ドラッグストアにも売ってます。
乳液:ヒルマイルドライト 薬用マイルド乳液
ヘパリン類似物質(医薬品にも使われる有効成分)配合の医薬部外品。
3つの作用で肌を守ります:
- 保湿作用:バリア機能の改善
- 血行促進作用:肌の新陳代謝促進
- 抗炎症作用:肌荒れの正常化
ただの保湿ではなく、肌の土台を健康にする治療的アプローチが特徴です。
値段は1本1400円ほど。
以下商品リンクです。
ヒルマイルドライト 薬用マイルド乳液
3点セットの合理性
| 製品 | 役割 | 科学的根拠 |
|---|---|---|
| 洗顔料 | 低刺激に汚れを落とす | アミノ酸系、ノンコメドジェニック |
| 化粧水 | 美容成分の浸透 | ナノNCデリバーカプセル技術 |
| 乳液 | 保水・バリア形成・治癒促進 | ヘパリン類似物質(医薬部外品) |
化粧水で美容成分を角層深くに届け、医薬品レベルの乳液でそれを閉じ込める。この3点セットで月5,000円程度。
高級化粧品1つより合理的です。
【戦略4】スキンケアは「基礎」、美容医療は「攻め」という役割分担
最後に最も重要な考え方。スキンケアは「基礎投資」、美容医療は「攻めの投資」という明確な役割分担です。
私は美容医療に総額600万円以上を投資してきました。この経験から確信を持って言えます。
ニキビ・クレーターのような重症な肌トラブルは、スキンケアだけでは根本的に治らない。
| 項目 | スキンケア(基礎投資) | 美容医療(攻めの投資) |
|---|---|---|
| 目的 | バリア機能を守る、悪化を防ぐ | 根本的に治す、改善する |
| 投資額 | 月5,000円(プチプラ中心) | 1回10万-100万円 |
| 効果 | 現状維持、予防 | 劇的な改善 |
スキンケアに月1万円以上かけるくらいなら、そのお金を貯めて美容医療に回したほうが合理的です。
ただし、スキンケアを全くせず美容医療だけでも経過は良くありません。
SNSを見ると、経過の良い人は肌が柔らかそうで、経過の悪い人は肌が硬そうな見た目をしています。
だから、プチプラスキンケアで土台を作る→美容医療で根本解決の流れがベストです。
まとめ:プチプラ×科学的根拠で築く、コスパ最強のスキンケア戦略
改めて4つの戦略をまとめます。
【戦略1】日焼け止めは季節で使い分ける
春秋冬:キスミーマミー(SPF33)/ 夏:アネッサ(SPF50+)
【戦略2】クレンジングは植物系オイル一択
ホホバオイル等。刺激性界面活性剤を避ける
【戦略3】洗顔・化粧水・乳液はプチプラ3点セット
- 洗顔:オルビス クリアフル(アミノ酸系)
- 化粧水:オルビス ショットプラス(ナノ技術)
- 乳液:ヒルマイルドライト(ヘパリン類似物質)
【戦略4】スキンケアは「基礎」、美容医療は「攻め」
月3,000〜5,000円のプチプラで土台を作り、美容医療で根本解決
最も大切なのは、「高級=効く」という幻想から抜け出すこと。
価格ではなく、科学的根拠で選ぶ。スキンケアと美容医療の役割を明確に分けて、合理的にお金を使う。
これが、私がスキンケアに数十万溶かして辿り着いた結論です。
この記事が、あなたのスキンケア選びの参考になれば嬉しいです。



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